263 |
子曰わく、先進の礼楽に於けるや、野人なり。後進の礼楽に於けるや、君子なり。如し之を用うれば、則ち吾は先進に従わん。 |
264 |
子曰わく、我に陳・蔡に従う者は、皆門に及ばざるなり。 |
265 |
徳行には、顔淵・閔子騫・冉伯牛・仲弓。言語には、宰我・子貢、政事には、冉有・季路。文学には、子游・子夏。 |
266 |
子曰わく、回や、我を助くる者に非ざるなり。吾が言に於いて説ばざる所無し。 |
267 |
子曰わく、孝なるかな閔子騫。人其の父母昆弟の言に間せず。 |
268 |
南容、白圭を三復す。孔子、其の兄の子を以て之に妻す。 |
269 |
季康子問う、弟子
孰か学を好むと為す。孔子対えて日わく、顔回なる者あり、学を好む。不幸、短命にして死せり。今や則ち亡し。 |
270 |
顔淵死す。顔路、子の車以て之が椁を為らんことを請う。子日わく、才あるも才あらざるも、亦各々其の子と言うなり。鯉や死す、棺有りて椁無し。吾徒行して以て之が椁を為らざりしは、吾が大夫の後に従えるを以て、徒行すべからざるなり。 |
271 |
顔淵死す。子日わく、噫、天予を喪ぼせり、天予を喪ぼせり。 |
272 |
顔淵死す。子之を哭して慟す。従者曰く、子慟せり。日わく、慟すること有るか。夫の人の為に慟するに非ずして、誰が為にかせん。 |
273 |
顔淵死す。門人厚く之を葬らんと欲す。子日わく、不可なり。門人厚く之を葬る。子日わく、回や、予を視ること猶父のごとし。予は視ること猶子のごとくするを得ず。我に非ざるなり。夫の二三子なり。 |
274 |
季路、鬼神に事えんことを問う。子日わく、未だ人に事うること能わず、焉んぞ能く鬼に事えん。日わく、敢えて死を問う。曰わく、未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん。 |
275 |
閔子騫、側に侍す。ァァ如たり。子路、行行如たり。冉子・子貢、侃侃如たり。子楽しむ。日わく、由の若きは其の死を得ざらん。 |
276 |
魯人、長府を為る。閔子騫曰く、旧貫に仍らば、之を如何。何ぞ必ずしも改め作らん。子日わく、夫の人は言わず。言えば必ず中ること有り。 |
277 |
子日わく、由の瑟、奚爲れぞ丘の門に於てせん。門人、子路を敬せず。子日わく、由や堂に升れり。未だ室に入らざるなり。 |
278 |
子貢問う、師と商とは孰れか賢れる。子日わく、師や過ぎたり、商や及ばず。日わく、然らば則ち師は愈れるか。子日わく、過ぎたるは猶及ばざるがごとし。 |
279 |
季氏、周公より富めり。而して求や之が為に聚歛して之を附益す。子日わく、吾が徒に非ざるなり。小子、鼓を鳴らして之を攻めて可なり。 |
280 |
柴や愚、参や魯、師や辟、由や喭。 |
281 |
子日わく、回や其れ庶きか。屡空し。賜は命を受けずして貨殖す。億れば則ち屡中る。 |
282 |
子張、善人の道を問う。子日わく、迹を踐まず、亦室に入らず。 |
283 |
子日わく、論の篤きに是れ与せば、君子者か、色荘者か。 |
284 |
子路問う、聞くままに斯れ諸を行わんか。子日わく、父兄の在すこと有り、之を如何ぞ、其れ聞くままに斯れ諸を行わんや。冉有問う、聞くままに斯れ諸を行わんか。子日わく、聞くままに斯れ諸を行え。公西華日わく、由や問う、聞くままに斯れ諸を行わんかと。子日わく、父兄の在すこと有りと。求や問う、聞くままに斯れ諸を行わんかと。子日わく、聞くままに斯れ諸を行えと。赤や惑う。敢えて問う。子日わく、求や退く、故に之を進む。由や人を兼ぬ、故に之を退く。 |
285 |
子、匡に畏す。顔淵後れたり。子日わく、吾女を以て死せりと為す。日く、子在す。回何ぞ敢えて死せん。 |
286 |
季子然問う、仲由と冉求は大臣と謂うべきか。子日わく、吾、子を以て異なるを之れ問うと為す、曽ち由と求とを之れ問う。所謂大臣なる者は、道を以て君に事え、不可なれば則ち止む。今、由と求とは具臣と謂うべし。日わく、然らば則ち之に従わん者か。子日わく、君と父とを弑すれば、亦従わざるなり。 |
287 |
子路、子羔をして費の宰たらしむ。子日わく、夫の人の子を賊わん。子路日わく、民人有り、社稷有り、何ぞ必ずしも書を読みて、然る後に学と為さん。子日わく、是の故に夫の佞者を悪む。 |
288 |
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子路・曽皙・冉有・公西華、侍坐す。子日わく、吾が一日爾より長ぜるを以て、吾を以てすること無かれ。居れば則ち日わく、吾を知らずと。如し爾を知る或らば、則ち何を以てせんや。
A
子路率爾として対えて日わく、千乘の国、大国の間に攝まれて、之に加うるに師旅を以てし、之に因るに饑饉を以てせんに、由や之を為めて三年に及ぶ比には、勇有りて且つ方を知らしむべきなり。夫子之を哂う。
B
求、爾は何如。対えて日わく、方六七十、如しくは五六十、求や之を為め、三年に及ぶ比には、民を足らしむべきなり。其の礼楽の如きは、以て君子を俟たん。
C
赤、爾は何如。対えて日わく、之を能くすと日うには非ず。願わくは学ばん。宗廟の事、如しくは会同に端章甫して、願わくは小相たらん。
D
点、爾は何如。瑟を鼓くこと希なり。鏗爾として瑟を舎きて作ち、対えて日わく、三子者の撰に異なり。子日わく、何ぞ傷まんや、亦各其志を言うなり。日わく、莫春には春服既に成り、冠者五六人、童子六七人、沂に浴し、舞雩に風し、詠じて帰らん。夫子喟然として歎じて日わく、吾は点に与せん。
E
三子者出ず。曽皙後れたり。曽皙日わく、夫の三子者の言は何如。子日わく、亦各其の志を言えるのみ。日く、夫子何ぞ由を哂うや。日わく、国を為むるには礼を以てす。其の言譲らず。是の故に之を哂う。唯れ求は則ち邦に非ずや。安んぞ方六七十如しくは五六十にして邦に非ざる者を見ん。唯れ赤は則ち邦に非ずや、宗廟会同は諸侯に非ずして何ぞや。赤や之が小たらば、孰か能く大たらん。 |