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原文
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作成日 2005年(平成17年)10月から12月 |
子曰、先進於禮樂、野人也。後進於禮樂、君子也。如用之、則吾從先進。
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〔 読み下し 〕 |
子曰わく、先進の礼楽に於けるや、野人なり。後進の礼楽に於けるや、君子なり。如し之を用うれば、則ち吾は先進に従わん。
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〔 通釈 〕 |
孔子云う、「昔の人達の礼楽に於ける態度は、野暮ったいが実があった。今の人達の礼楽に於ける態度は、スマートだが実がない。もしどちらかを選ぶかとなれば、私は昔の人達の流儀に従おうと思う」と。
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〔 解説 〕 |
先進とは先輩の意、後進とは後輩の意。今は先進国と云えば、垢抜けてスマートな進んだ国を指し、後進国と云えば、野暮ったく遅れた国を指しますが、孔子は、先進が野暮ったく、後進がスマートの意に使っています。先進は周初の先人達を指す、とする説もありますが、春秋末期の孔子から見れば、昔の人に相違ありませんから、ここでは先進を昔の人としました。
又面白い所では、先進を孔子仕官前の比較的若い頃に入門した弟子達、後進を晩年の弟子達とする説もありますが、礼楽の習熟には長い年月の研鑽を要しますから、入門して1〜2年の新米が、礼楽の大家孔子の下で20年〜30年と研鑽を積んだベテランより垢抜けてスマートにこなせるなど、ちょっと考えられません。茶道やクラシック音楽をやったことのある人なら分かるでしょう。従って、この説はダメですね。
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〔 子供論語 意訳 〕 |
孔子様がおっしゃった、「昔の人達の起居振舞は、ぎこちないが心がこもっていた。今の人達の起居振舞は、スマートだが通り一遍だ。マニュアル通りには行かなくとも、心がこもっていた方がうれしいね!」と。
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〔 親御さんへ 〕 |
ファーストフードの店に行くと、「いらっしゃいませ!ようこそ!」と声をかけられますが、あれ何とかなりませんかねえ?気味が悪いよ。「ようこそいらっしゃいました!」というのが正しい日本語でしょ?
更に云えば、精算する時に釣り銭が要る場合、「○○円からお預かりします!」ってのもやめてくれよね!コンビニやファーストフードチェーンの応対接遇トレーナーは、ちゃんと正しい日本語を指導しなさい!バカな日本語を作ってはいけないよ。心の乱れは、言葉の乱れから来るのだから。
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