季(き)康子(こうし)問(と)う、弟子(ていし) 孰(たれ)か学(がく)を好(この)むと為(な)す。孔子(こうし)対(こた)えて日(のたま)わく、顔(がん)回(かい)なる者(もの)あり、学(がく)を好(この)む。不幸(ふこう)、短命(たんめい)にして死(し)せり。今(いま)や則(すなわ)ち亡(な)し。

季(き)路(ろ)、鬼神(きしん)に事(つか)えんことを問(と)う。子(し)日(のたま)わく、未(いま)だ人(ひと)に事(つか)うること能(あた)わず、焉(いずく)んぞ能(よ)く鬼(き)に事(つか)えん。日(い)わく、敢(あ)えて死(し)を問(と)う。曰(のたま)わく、未(いまだ)だ生(せい)を知(し)らず、焉(いずく)んぞ死(し)を知(し)らん。

閔子騫(びんしけん)、側(かたわら)に侍(じ)す。�ｧ�ｧ(ぎんぎん)如(じょ)たり。子(し)路(ろ)、行(こう)行(こう)如(じょ)たり。冉(ぜん)子(し)・子(し)貢(こう)、侃侃(かんかん)如(じょ)たり。子(し)楽(たの)しむ。日(のたま)わく、由(ゆう)の若(ごと)きは其(そ)の死(し)を得(え)ざらん。

魯人(ろひと)、長府(ちょうふ)を為(つく)る。閔子騫(びんしけん)曰(いわ)く、旧貫(きゅうかん)に仍(よ)らば、之(これ)を如何(いかん)。何(なん)ぞ必(かなら)ずしも改(あらた)め作(つく)らん。子(し)日(のたま)わく、夫(か)の人(ひと)は言(い)わず。言(い)えば必(かなら)ず中(あた)ること有(あ)り。

子(し)貢(こう)問(と)う、師(し)と商(しょう)とは孰(いず)れか賢(まさ)れる。子(し)日(のたま)わく、師(し)や過(す)ぎたり、商(しょう)や及(およ)ばず。日(い)わく、然(しか)らば則(すなわ)ち師(し)は愈(まさ)れるか。子(し)日(のたま)わく、過(す)ぎたるは猶(なお)及(およ)ばざるがごとし。

季(き)子(し)然(ぜん)問(と)う、仲(ちゅう)由(ゆう)と冉(ぜん)求(きゅう)は大臣(だいじん)と謂(い)うべきか。子(し)日(のたま)わく、吾(われ)、子(し)を以(もっ)て異(こと)なるを之(こ)れ問(と)うと為(な)す、曽(すなわ)ち由(ゆう)と求(きゅう)とを之(こ)れ問(と)う。所謂(いわゆる)大臣(だいじん)なる者(もの)は、道(みち)を以(もっ)て君(きみ)に事(つか)え、不可(ふか)なれば則(すなわ)ち止(や)む。今(いま)、由(ゆう)と求(きゅう)とは具(ぐ)臣(しん)と謂(い)うべし。日(い)わく、然(しか)らば則(すなわ)ち之(これ)に従(したが)わん者(もの)か。子(し)日(のたま)わく、君(きみ)と父(ちち)とを弑(しい)すれば、亦(また)従(したが)わざるなり。

子(し)路(ろ)、子羔(しこう)をして費(ひ)の宰(さい)たらしむ。子(し)日(のたま)わく、夫(か)の人(ひと)の子(こ)を賊(そこな)わん。子(し)路(ろ)日(い)わく、民人(みんじん)有(あ)り、社稷(しゃしょく)有り(あ)、何(なん)ぞ必(かなら)ずしも書(しょ)を読(よ)みて、然(しか)る後(のち)に学(がく)と為(な)さん。子(し)日(のたま)わく、是(こ)の故(ゆえ)に夫(か)の佞者(ねいじゃ)を悪(にく)む。

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子(し)路(ろ)・曽皙(そうせき)・冉(ぜん)有(ゆう)・公(こう)西華(せいか)、侍坐(じざ)す。子(し)日(のたま)わく、吾(わ)が一日(いちじつ)爾(なんじ)より長(ちょう)ぜるを以(もっ)て、吾(われ)を以(もっ)てすること無(な)かれ。居(お)れば則(すなわ)ち日(い)わく、吾(われ)を知(し)らずと。如(も)し爾(なんじ)を知(し)る或(あ)らば、則(すなわ)ち何(なに)を以(もっ)てせんや。

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子(し)路(ろ)率(そつ)爾(じ)として対(こた)えて日(い)わく、千乘(せんじょう)の国(くに)、大国(たいこく)の間(あいだ)に攝(はさ)まれて、之(これ)に加(くわ)うるに師(し)旅(りょ)を以(もっ)てし、之(これ)に因(よ)るに饑饉(ききん)を以(もっ)てせんに、由(ゆう)や之(これ)を為(おめ)めて三年(さんねん)に及(およ)ぶ比(ころ)には、勇(ゆう)有(あ)りて且(か)つ方(みち)を知(し)らしむべきなり。夫子(ふうし)之(これ)を哂(わら)う。

�B
求(きゅう)、爾(なんじ)は何如(いかん)。対(こた)えて日(い)わく、方(ほう)六七十(むいななじゅう)、如(も)しくは五六十(いろくじゅう)、求(きゅう)や之(これ)を為(おさ)め、三年(さんねん)に及(およ)ぶ比(ころ)には、民(たみ)を足(た)らしむべきなり。其(そ)の礼(れい)楽(がく)の如(ごと)きは、以(もっ)て君(くん)子(し)を俟(ま)たん。

�C
赤(せき)、爾(なんじ)は何如(いかん)。対(こた)えて日(い)わく、之(これ)を能(よ)くすと日(い)うには非(あら)ず。願(ねが)わくは学(まな)ばん。宗(そう)廟(びょう)の事(こと)、如(も)しくは会同(かいどう)に端(たん)章(しょう)甫(ほ)して、願(ねが)わくは小相(しょうしょう)たらん。

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点(てん)、爾(なんじ)は何如(いかん)。瑟(しつ)を鼓(ひ)くこと希(まれ)なり。鏗(こう)爾(じ)として瑟(しつ)を舎(お)きて作(た)ち、対(こた)えて日(い)わく、三子者(さんししゃ)の撰(せん)に異(こと)なり。子(し)日(のたま)わく、何(なん)ぞ傷(いた)まんや、亦(また)各(おのおの)其(そ)志(こころざし)を言(い)うなり。日(い)わく、莫(ぼ)春(しゅん)には春服(しゅんぷく)既(す)に成(な)り、冠者(かんじゃ)五六人(ごろくにん)、童子(どうし)六七人(ろくしちにん)、沂(き)に浴(よく)し、舞雩(ぶう)に風(ふう)し、詠(えい)じて帰(かえ)らん。夫子(ふうし)喟(き)然(ぜん)として歎(たん)じて日(のたま)わく、吾(われ)は点(てん)に与(くみ)せん。
 
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三子者(さんししゃ)出(い)ず。曽皙後(そうせきおく)れたり。曽皙(そうせき)日(い)わく、夫(か)の三子者(さんししゃ)の言(げん)は何如(いかん)。子(し)日(のたま)わく、亦(また)各(おのおの)其(そ)の志(こころざし)を言(い)えるのみ。日(いわ)く、夫子(ふうし)何(なん)ぞ由(ゆう)を哂(わら)うや。日(のたま)わく、国(くに)を為(おさ)むるには礼(れい)を以(もっ)てす。其(そ)の言(げん)譲(ゆず)らず。是(こ)の故(ゆえ)に之(これ)を哂(わら)う。唯(こ)れ求(きゅう)は則(すなわ)ち邦(くに)に非(あら)ずや。安(いずく)んぞ方(ほう)六七十(むいななじゅう)如(も)しくは五六十(いろくじゅう)にして邦(くに)に非(あら)ざる者(もの)を見(み)ん。唯(こ)れ赤(せき)は則(すなわ)ち邦(くに)に非(あら)ずや、宗(そう)廟(びょう)会同(かいどう)は諸侯(しょこう)に非(あら)ずして何(なん)ぞや。赤(せき)や之(これ)が小(しょう)たらば、孰(たれ)か能(よ)く大(だい)たらん。