〔
原文
〕
作成日 2005年(平成17年)7月から9月 |
問人於他邦、再拜而送之。
|
〔 読み下し 〕 |
人をを他邦に問わしむるときは、再拝して之を送る。
|
〔 通釈 〕 |
外交使節を他国に派遣する時は、再拝して見送った。
|
〔 解説 〕 |
使者を送り出す際に、当時このような礼式作法があったのかどうか?よく分かりません。あってもなくても、孔子ならばきっとこうして送り出したことでしょう。「使命を帯びて行くのだから、しっかりやって来てくれ!頼んだぞ!!」と。
尚、本章は次章と合わせて一章とし、他国の要人の病気を見舞う為に使者を送る際の様子を描写したもの、と解釈するケースが多いのですが、次章に登場する季康子が筆頭家老として頭角を現わして来るのは、孔子が亡命中の六十才を過ぎてからですから、次章は恐らく帰国後の晩年の出来事を述べたものでしょう。
これに対して本章は、孔子五十四才頃大司冦の現役時代のことではないかと思います。春秋末期はある意味での下剋上社会で、人に弱みを見せたらすぐ足元をすくわれて失脚してしまう。政府の要人ともなれば尚更で、病気などは下臣がひた隠しににする筈です。
こんな時代に他国の要人の病気見舞に使者を立てることなど、ちょっと変ですね。見舞われた方は大迷惑しますよ、自国の人間にさえひた隠しにしているのに。ですから、本章は通常の外交使節を送り出す時の様子を述べたのもで、孔子が大司冦を務めていた54才頃の現役時代と解釈するのが自然でしょう。よって、テキストに従い別章としました。
|
〔 子供論語 意訳 〕 |
孔子様が使者を外国に訪問させる時は、「大切な使命をおびて行くのだから、しっかりやって来て下さい!」と、深々ととおじぎをして見送った。
|
〔 親御さんへ 〕 |
驚く程の内容でもないので、ちょっと違った話しをしてみましょう。日本食糧新聞という食品専門の業界紙がありまして、その特集記事に服部栄養専門学校校長で医学博士の服部幸應氏が、面白いことを述べておられます。
この方は「食育」の提唱者で、テレビのグルメ番組にもしばしば登場しますから皆さんご存知かと思いますが、服部氏は現在大問題になっている日本人のアレルギー体質について(日本人全体では三人に一人、小学生では43%がアレルギー体質)、その原因は早過ぎる離乳食によって起きている!と断言しておられる。
母子手帳には5ヶ月から与えるようにと書かれているが、今のお母さん達は、競い合うように4ヶ月〜3ヶ月から与え初めている。人間の腸は12ヶ月経たないと完成せず、この間本当は母乳又は人工乳以外のものは与えてはならないのだ、という。
それ以前、特に3ヶ月〜4ヶ月から離乳食を与え始めると、蛋白質を取り込んで抗原を作ってしまう、これがアレルギー体質の原因で、一旦おさまったようにみえても、20〜25才位でぶり返す。最近漸く医学界で明らかになって来たのだそうです。
又、朝食抜きと学力低下の因果関係について、「夕食の余剰エネルギーは肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられるが、それは大体60g。就寝中1時間ごとに5g、8時間後には40g消費し、残りは20gとなる。通学に10g使うと、学校に着いて残っているのは僅か10g。
グリコーゲンは加水分解して血液に入り、ブドウ糖としてエネルギーになるが、脳のエネルギーはブドウ糖しかない。体育の時間にグリコーゲンを使い切って、今度は中性脂肪を使う。
中性脂肪はブドウ糖にならず、脳を動かすことはできないが、身体は動かせる。頭で判断できなくても身体が動くから、いつも頭がボーッとした状態になる。小学校の高学年の子供達に、なぜ朝食をとらないといけないのか?このメカニズムを話すと、皆納得して改善してくれる」と述べておられます。
お子さんの学力低下でお悩みのお母さん!お宅では毎朝必ず朝食をとらせていますか?脳の活性化に特に有効な食事は、パンと牛乳ではなく、納豆に卵に味噌汁に御飯だそうですから、子供の成績の善し悪しを親のDNAと諦める前に、しばらく実行してみて下さい。
それでも成績が上がらなければ・・・、やっぱり親のDNAかな?でも大丈夫!その時は前にも云ったように、「二割増し、六掛けの法則」を実践して下さい、必ず上がります!!
|