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原文
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作成日 2004年(平成16年)7月から11月 |
子疾病。子路請禱。子曰、有諸。子路對曰、有之。誄曰、禱爾于上下神祇。
子曰、丘之禱久矣。
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〔 読み下し 〕 |
子の疾病なり。子路祷らんことを請う。子日わく、諸有りや。子路対えて日わく、之有り。誄に日わく、爾を上下の神祇に祷ると。子日わく、丘の祷ること久し。
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〔 通釈 〕 |
孔子が病気で倒れ容態が悪化した。子路が心配して、「祈祷をしましょう」と云った。孔子は、「何かそういう日く因縁でもあるのか?」と尋ねた。子路は、「はいあります。誄(るい)に、汝を天地の神々に祈るとあります」と答えた。孔子は、「なんだ、そういうことか。そんなことなら私は長年やっている。今更改めてやる必要もあるまい」と云った。
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〔 解説 〕 |
誄とは、生前の功績をたたえた辞(ことば)。「天神(てんしん)地祇(ちぎ)」というように、天のカミを神(しん)、地のカミを祇(ぎ)と云う。前に、子路はどうもオカルト好きの傾向があったようだと述べましたが、この時も何か呪術のようなことをやろうとしたのではないでしょうか?あっさりと孔子に拒絶されている。困った時の神頼みは、孔子の性に合わなかったようです。
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〔 子供論語 意訳 〕 |
孔子様の病気が重くなったので、子路が心配して「悪魔払いをやりましょう」と提案した。孔子様が、「どうするのかね?」と問うと、子路は「天地の神様に祈るのです」と答えた。孔子様は、「なんだそういうことか。そんなことなら私はずーっと昔から祈っているよ。朝起きると“今日もすばらしい一日を与えていただきましてありがとうございます。今日一日神様のお役に立たせて下さい!”。夜寝る時は“今日一日貴重な体験を与えていただきましてありがとうございました。明日も又すばらしい一日をお与え下さい。おやすみなさい”とね。困った時だけ神頼みしてもダメなんだよ」とおっしゃった。
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〔 親御さんへ 〕 |
南宋の儒者胡寅(こいん)の言葉に、「人事を尽くして天命を待つ」というものがあります。やるべきことをやり尽くしたら、あとは神(天)に全託して結果を待つ、あれやこれやと取り越し苦労をしない、という意味ですが、オカルト好きの人は「人事を尽くさず天命にすがる」・やるべきこともやらないで、一事が万事神頼み。全託する度胸もなく、あれやこれやと取り越し苦労をするようですね。これじゃあいくら心の広い神様でも、願い事など聞いてくれませんよ。「やるべきことをやってからにしろ!」と、叱られるのがオチでしょう。
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