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原文
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孔子曰、侍於君子有三愆。言未及之而言、謂之躁。言及之而不言、謂之隠。
未見顔色而言、謂之瞽。
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〔 読み下し 〕 |
孔子日わく、君子に侍るに三愆有り。言未だ之に及ばずして言う、之を躁と謂う。言之に及びて言わざる、之を隠と謂う。未だ顔色を見ずして言う、之を瞽と謂う。
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〔 通釈 〕 |
孔子云う、目上の人の側に侍する際に犯しがちな過ちが三つある。
その一は、まだ先方から話しかけられてもいないのにこちらから
発言してしまう、これを慌て者の過ちという。
その二は、話しかけられているのにきちんと受け答えをしない、
これを隠し事の過ちという。
その三は、相手の顔色を察することなく唐突に発言する、
これを明き盲の過ちというと。
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〔 解説 〕 |
言って良い人・言って良い時・言って良い所を弁えない人のことを、KY(クウキがヨメナイ)というそうですが、若い頃は空気が読めなくて散々恥をかいたものです。四十前なら「若気の至り」で済まされますが、四十過ぎてもKYをやっていると「毛が一本足りない」とされ、五十すぎてもまだKYならば「バカ」とされてしまいます。
エッ?六十過ぎてもKYしてたらどうなるかですって?世間から相手にされなくなりますよ、痴呆と一緒で!痴呆とは空気が読めなくなった状態を云うんでしょ? 六十前のKYを「弱年性KY」、六十過ぎのKYを「老人性KY」と云うのかな? 周りに迎合する必要はないけれど、人・時・所の弁えは必要です、場の空気を読むことは。
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〔 子供論語 意訳 〕 |
孔子様がおっしゃった、「目上の人と話しをする時には次の三つの事に注意しなさい。その一は、まず相手の話をよく聞く。その二は、意見を求められたらはっきりと自分の意見を述べる。その三は、話す時は相手の目を見て話す」と。
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〔 親御さんへ 〕 |
場の空気が読めない人に話しかけられて、閉口した覚えはありませんか?あれは困るね、無視する訳にも行かないし、ウンウンといい加減な相槌を打っていると図に乗って来るし‥‥。そういうのに限って、人の意見を聞く耳を持っていないと来ている。恥をかかせず、何か良い撃退法はないものかと考えてやってみたら、二つ効果のある方法が見つかりました。
一は、人差し指を一本立てて、笑顔で「ア・ト・デ」と小声で云う。
二は、それでも効き目がない場合は、掌を相手に向けて「ト・イ・レ」と
小声で云って席を立つ。(大抵は戻って来た時には居なくなって
いる)
指や掌を立てた時には不思議な効果があるもので、人差し指は「コーション!(注意)」、掌は「ストップ!(止め)」という万国共通の了解があるようです。一度やってみて下さい。
エッ?自分がそうされたら??決まっているでしょう!しばらくおとなしくしていなさい!! 嫌がられているんだから。嫌がられているのに気付かないこと自体、そもそも空気が読めていない証拠でしょう!?
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