〔原文〕
子曰、當仁不譲於師。
〔読み下し〕
子日わく、仁に當たりては師にも譲らず。
〔通釈〕
孔子云う、「仁を実践するに当っては、師の前だからと云って遠慮はいらない。大いにやりなさい!」と。
〔解説〕
孔子は、「仁については誰にも負けるな!」と弟子達を励まし続けたのでしょう。前章・本章とポツンと仁に関する文章が紛れ込んでおりますが、これは無造作にここに置かれたものではなくて、編者が練りに練ってここに入れたのではないかと思います。
422章「君子は小知すべからずして、大受すべきなり」を受けて、人として最も本質的根本的ものは仁である!と強調する為に、意図的にここに二本持って来た、どうもそんな気がします。確かに論語は全体として見れば雑纂だけれども、章立てには相当神経を使っている痕跡が随所に見られます。編者に感謝しなくてはいけませんね。ボーッと読み飛ばしたら、編者に申し訳ないよ。
〔子供論語 意訳〕
孔子様がおっしゃった、「人に親切にする時は、先生の前であろうが親の前であろうが遠慮はいらない。誰の前でも進んでやりなさい!」と。
〔親御さんへ〕
いつもニコニコして親切な人は、誰からも好かれるものだ!と思っておりましたら、最近は「スマイルストレス症候群」という病気があるそうで、40代の女性に多く、男性にはないとのこと。
どんな症状かと申しますと、仕事上での笑顔や嬉しい時自然に出る笑顔ではなく、ニコニコしていないと人に嫌われるのではないか?という強迫観念から、四六時中作り笑顔をしていると、顔面神経がイカレて、悲しい時でも苦しい時でも叱られた時でも寝ている時でも、顔の筋肉が笑顔モードで固まってしまって、元に戻らなくなるのだそうです。
こうなると、上司に叱られているのにニコニコ顔、葬式に行ってもニコニコ顔、夜寝ている時もニコニコ顔で、そばにいる人達に気味悪がられる。(会社をクビになったり、離婚されたりするケースもあるそうです)人に嫌われまいとして努力したことが仇となって、益々強迫観念がつのる。これは、喜怒哀楽の自然な感情に無理矢理蓋をした為に起こる強迫神経症の一種で、心理療法で治るそうですから、気になる方は一度精神科に行ってみて下さい。
だけど気味が悪いだろうね?いつでもどこでもどんな時でもニコニコモードってのは。葬式の時は、サングラスをかけてマスクをして行くのかねえ?本気で怒る時もニコニコして怒るのかねえ?
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