〔原文〕
衛靈公問陳於孔子。孔子對曰、俎豆之事、則嘗聞之矣。軍旅之事、未之學也。
明日遂行。
〔読み下し〕
衛の霊公、陳を孔子に問う。孔子対えて日わく、爼豆の事は則ち嘗て之を聞けり、軍旅の事は未だ之を学ばざるなり。明日遂に行る。
〔通釈〕
衛の霊公が孔子に兵法を問うた。これに対して孔子は「私は祭祀の仕来たりや運営については勉強しましたが、まだ兵法は学んでおりません」と答えて、翌日衛を去った。
〔解説〕
孔子が戦さ上手であったかどうかは分かりませんが、兵法に通じていなかったとはちょっと考えられません。春秋末期と云えば、食うか食われるかの死闘に明け暮れていた時代であって、孔子は大司寇という国務大臣の要職にあった訳ですから、兵法に疎かったとは考えられませんね。顔淵第十二で孔子は、「食を足し、兵を足し、民之を信にす・食糧の増産、国防の教化、教育の充実」を政治の三大要訣の一つにあげている。ではなぜ霊公の質問に「知らない」と答えて衛を去ったのでしょうか?
孔子14年間の亡命中は、ただ逃げ回っていたということではなくて、様々な国の君主に会い、政治の理想を説く使命観に燃えていた訳でありまして、その重要なテーマが「侵略はやめよ!人民を労れ!仁政を施せ!」ということであった。恐らく霊公はこの時、隣国を侵略しようという野心があったのではないか?それを察知した孔子は、間接的とは云え侵略戦争に加担する訳には行かん!と思い、「兵法のことは知らない」と云って草々に立ち去ったのではないか?どうもそんな気がします。
大義の通らぬ戦争はやってはいけないが、大義が通ったとしても「義の根は仁」、仁に根ざして義を行え!奪い合いはやめよ!分かち合え!ということでしょう。奪い合えば必ず不足し、分かち合えば満ち足りる、自然の恵も人の富も。
〔子供論語 意訳〕
衛国の霊公という殿様が、孔子様に戦争のしかたを質問した。孔子様は、「私は公式行事のしかたは勉強しましたが、戦争のしかたは勉強したことがありません」と答えて、翌日衛国を去った。
〔親御さんへ〕
前に「目には目を歯には歯を」を是とする同害復讐法の話しをしましたが、これで精神的ダメージを最も受け易いのは誰か?といえば、子供です。純真無垢な子供の心に、「憎め!怨め!復讐せよ!」と刷り込まれたら、事の真偽と関係無く、子供は条件反射的にその名指しされた対象を怨むようになる。一度刷り込まれた観念は、後に間違いであると分かっても中々抜けない、というより、真実に対して耳を塞いでしまいます、「そんなこと聞きたくない!」と。
本来ならば、血縁レベルで刷り込まれた誤った観念を矯め直す為のバックアップシステムとして地縁―人縁―時縁が用意されている訳だけれども、国家政策として「憎め!怨め!復讐せよ!」と洗脳されてしまった場合、喩えば、中国や韓国のように国家ぐるみで反日教育が為された場合、正論が正論として通らなくなる状況を生み出してしまいます。
十数年前に「スカートの風・チマパラム」を書いた呉善花(オソンファ)さんは、本当のことを正直に書いただけなのに、今でも韓国に帰ると国賊扱いされるそうです。中国に至っては、ありもしない南京大虐殺30万人なる歴史を捏造して、抗日記念館を小学生必修見学コースにしているという。「日本人を憎め!怨め!復讐せよ!」と国策として教えている訳ですね、子供達に。
これはひとつ皆さんによく考えてもらいたいのですが、子供達に「憎め!怨め!復讐せよ!」と教えることは、人間として真っ当なことでしょうか?サンフランシスコ講和条約によって国民党政府と和解が為され、日中友好条約によって共産党政府とも和解が為されていると云うのに。
つまり、日本は中国と二度も和解している訳で、戦時下にある訳ではない。既に和解した相手を「憎め!怨め!復讐せよ!」と教えることは、人間として正しいことですか!?韓国とも1965年(昭和40年)に日韓条約によって和解が為されている。
中国も韓国も自ら儒教国と名乗っている。儒教の祖は孔子、孔子は「直きを以て怨みに報いよ!」と教えているのに、これじゃあ「怨みを以て直きに報いよ!」と自国の子供達に教えているようなものじゃないですか?「これからは仲良くしましょう!」と約束したのに、「憎め!怨め!復讐せよ!」と教育するなんて。
そんな教育は断じて儒教ではありません!反儒教、悪魔思想を自国の子供達に吹き込んでいるようなものです。悪魔思想で栄えた国は一つもありません。正論が通らなくなった国で、発展した所はありません。北朝鮮や旧ソ連を見れば分かるじゃないですか。
中国も韓国もこのまま反日教育を続けていると、そのうち重い重いツケを払わされることになります、マイナスエネルギーの毒が廻って。そうなってから「援助してくれ!」と云って来ても、もうあなた達を助ける気はありません、我が日本は。自助努力と自己責任でやって下さい。自業自得で廻って来たツケを、どうせ又日本のせいにするのでしょうから。因みに、「憎め!怨め!復讐せよ!」という意識をキネシオロジーテストで云えば、執念・敵対・憎しみ・攻撃を是とするログ150「修羅」の意識レベルです。後で『キネシオロジーと十界互具の関連表』を見て下さい。
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