憲問第十四 366

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〔原文〕
子曰、君子上達、小人下達。


〔読み下し〕
()(のたま)わく、君子(くんし)上達(じょうたつ)し、小人(しょうじん)下達(かたつ)す。

〔通釈〕
孔子云う、「君子は人格の向上を目指して努力するが、小人物は欲に振り回されて堕落する」と。

〔解説〕
人間は何の為に生まれて来るのかと云えば、人格の向上、つまり、魂の進化の為に生まれて来るのであって、地位・名誉・財産を獲得する為に生まれて来るのではありません。地位・名誉・財産は、本来善でも悪でもない価値中立的なものであって、魂の進化(人格の向上)をより効果的にする為の手段です。


ところが我々凡人は、自我(偽我)の欲から来る地位欲・名誉欲・財産欲・権力欲・支配欲等々に振り回されて、未だ得ざる時にはこれを得んと狂奔し、得れば得たで、今度はそれを失わぬ為に狂奔する、つまり、手段が目的にすり替わって、真我(魂)の進化を妨げてしまう、否、むしろ損ってしまうことがあるのではないでしょうか?

これは本当に気をつけなければなりません。すべての魂には神の種(神性)が宿されておって、上へ発達(上達)するも下へ発達(下達)するも、100%本人の自由意志に任されている。上達を向上と云い、下達を堕落と云う。手段の目的化が起った時に人は堕落する、個人も組織も国家も。特に宗教団体や思想団体は深刻です。教祖や指導者一人が墜ちると、信者や構成員全員を道連れにして行きますから。

〔子供論語 意訳〕
孔子
(こうし)
(さま)がおっしゃった、「君達(きみたち)人格(じんかく)向上(こうじょう)目指(めざ)しなさい。(あい)()い・()かし()い・(ゆる)()いなさい!(にく)()い・ののしり()い・(きず)つけ()ことはやめなさい!」と。


〔親御さんへ〕
最近つくづく思うことは、現代というこの時代は、地球を魂修業の場として幾百千万回も輪廻転生を繰り返して来た、我々人間の魂の総決算をやらされているのではなかろうか?どこ迄魂進化ができたかの、最終試験をやらされているのではなかろうか?ということであります。

万生万物進化というのが宇宙の絶対法則ですから、地球という巨大生命体自身も、次のステージへシフトアップする為に、百年位前からブルブルっと身震いを始め、あと十年位でクライマックスを迎えるのではなかろうか?シフトアップのことを次元上昇と云ったりアセンションと云ったりしておりますが、分かり易い喩えで云うと、今迄は小学校レベルであった地球文明が、中学校レベルに進級する。

それには、小学校では大目に見られていたこと(例えば、積極的に他者を害するのでなければ、自我我欲のままに生きてもそれ程の責任を問われない等)であっても、中学校では許されないこと(例えば、自我我欲そのものの責任を問われる等)を清算し、他を利する為に積極的に貢献することが当然とされる文明の仲間入りが出来る状態に整えるため、地球自らが浄化作用を行なっているのではないかと思います。

それが地震であったり、津波であったり、火山噴火であったり、ハリケーンであったり、異常気象であったりと、俗に云う天変地異という形で表れているのではないか?「我が子よ我が子よ、母(地球)はこれから次の次元へシフトアップするのですから、早くお前達も魂をきれいにして、私についていらっしゃい!もう小学校の上級生になったのだから、おんぶもだっこもしないのですよ。自分の足でしっかり歩くのですよ。駄々を捏ねる子は置いて行きます。

まもなくこの星を一度泥の海にして大掃除します。そうしないと、お前達がやりたい放題に撒き散らかした汚物(悪しき想念)に埋もれて、母さんも死んでしまうからです。死んだらもうお前達の面倒を見ることができなくなるんですよ!

我が子よ我が子よ、私もお前達もみな神の子です。もう奪い合いはやめなさい!
憎み合いはやめなさい!殺し合いはやめなさい!分かち合いなさい!!
生かし合いなさい!!許し合いなさい!!そして深く愛し合いなさい!!!

分かち合えば充分に足りるだけの量はずっと与えて来たではないですか!?
いつになったら目を覚ますのですか!?母の云うことを聞かない子は、今度と云う今度は連れて行きません!」と、警告を発しているのではないでしょうか?


地球という巨大生命体が、三次元物質存在としての波動の粗い磁場から、四次元半霊半物質存在としての精妙な波動の磁場に生まれ変わろうとしているのではないか?そうなると、この星で生かされている人間も、精妙な半霊半物質存在に変容しないと、地球に転生することが許されなくなる。

肉体がすべて!物質がすべて!死んでしまえばすべて終わり!と思っている人は、母なる地球について行けないことになる。一人一人がこれから先どのような所に行くかは、自分自身の魂が決めて行くことになる。

   一は、進級して、中学校レベルにシフトアップした地球で更なる魂進化を
           目指して頑張って行くか?

   二は、落第して、小学校レベルの他の惑星に転生してもう一度腰蓑と棍棒の
           時代から学び直すか?

   三は、もうその段階を越え、地球の文明進化をサポートする役目も終えた
           から、元来た高度に進化した星に帰って行くか?或は、更にハイレベル
         (高校レベル・大学レベル)の惑星に転生して行くか?


すべての人間には自由意志が与えられていますから、行き先を決めるのは自分自身の魂が決めることになる。地球人類も、やっとそこ迄来たのだと思います。
 

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