子路第十三 329

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〔原文〕
子夏爲莒父宰、問政。子曰、毋欲速。毋見小利。欲速則不達
見小利則大事不成


〔読み下し〕
()()(きょ)()(さい)となりて、(まつりごと)()う。()(のたま)わく、(すみ)やかならんと(ほっ)すること()かれ。小利(しょうり)()ること()かれ。(すみ)やかならんと(ほっ)すれば(すなわ)(たっ)せず。小利(しょうり)()れば(すなわ)(だい)()()らず。

〔通釈〕
子夏が莒父の代官となって政治に臨むに当っての心構えを問うた。孔子は、「ことを急(せ)いてはならん!目先の利益を追ってはならん!ことを急いては仕損じるし、目先の利益を追えば大事業はできない」と云った。

〔解説〕
子夏は雍也第六133章で「女(なんじ)君子の儒(大学者)となれ!小人の儒(三文学者)となるなかれ!」と孔子に諭されておりますし、本章でも「速やかならんと欲することなかれ! 小利を見ることなかれ!」と諭されている所を見ると、若い頃は、手っ取りばやく出世しよう!うまいことやろう!という安直な考えがあったのかも知れませんね?決して器用な性格ではないのに。(「商や及ばず」)

子夏の意識レベルをキネシオロジーテストで測ってみると、ログ560と出ますから、菩薩の意識を持った人でした。孔子はこれを見抜いていたのでしょう、「コセコセするな!チマチマするな!気高くあれ!! 雄々しくあれ!! 」と励ましていたようです。子夏も師の励ましに応えようと努力したのでしょう、後に十哲の一人に数えられる程の大学者となった。

この人のその後の魂遍歴を調べてみるとちょっと変っておりまして、子夏の後、AD1世紀にヘレニスト(ギリシア語を母語とするユダヤ人)としてマルコという名でイスラエルに出て、福音書を書いている。(「新約・マルコによる福音書」)

その後、7世紀の日本に太安万侶(おおのやすまろ)という名で出て、「古事記」を残している。その後12世紀に又日本に出たが、保元(ほうげん)の乱か平治(へいじ)の乱のどちらかの戦に巻き込まれて、156才で落命している。この時の名前は分からない。更にその後、16世紀明代後期に洪自誠という名で中国に出て、「菜根譚」を残している。そして21世紀の現在、又日本に生まれ変って出ております。

この人は生きている間はあまりパッとしないようですが、何かを書き残して、死んでから名が出る魂傾向のようです。面白くないでしょうね、死んでからでは。今世はどんなものを書き残して逝くつもりなのか? 今度聞いておきます。前世洪自誠として出た時の禁欲生活の反動でしょうか? 今世は若い頃相当大暴れして、大分滑ったり転んだりしたようですね。エッ?誰か!?ですって…。慌てなさんな、本人の了解を得られたらそのうち紹介します。「速やかならんと欲することなかれ!」じゃないですか。

〔意訳〕
弟子(でし)()()(きょ)()という(まち)町長(ちょうちょう)就任(しゅうにん)した(さい)町長(ちょうちょう)としての心構(こころがま)えを質問(しつもん)した。孔子(こうし)(さま)は、「(なに)ごともあせらず慎重(しんちょう)に、目先(めさき)利益(りえき)()わず、長期的(ちょうきてき)視野(しや)政治(せいじ)にのぞみなさい!」とアドバイスした。

〔親御さんへ〕
前にも紹介しましたが、安岡正篤という陽明学の大先生は、生前お弟子さん達に「考察の三原則」ということをよく云っておられたそうです。

    一に、目先に囚われず、長期的視野で考察する。
   
二に、一面的に捉えず、多面的・全面的に考察する。
   
三に、枝葉末節に囚われず、根本的に考察する。 というものです。

安岡先生の残された本が最近ちょっとしたブームになっておりますが、皆さんも、安岡哲学は一度学んでおいたら良いのではないかと思います。東洋思想の源流・日本精神の神髄・日本文明の精華とは何か!? が掴めるのではないでしょうか。安岡哲学の原点は、『日本精神の研究』(大正13)、『日本精神通義』(昭和11)致知出版から全文ルビ付きで新装刊行されています。ちょっと難しいかも知れませんが、三度も読めば分かるでしょう。因みに、安岡正篤の過去世は、孝行者で有名な十哲徳行の一人閔子騫です。ログ540を打つ菩薩の意識を持った人でした。

こんなこと云っていいのかなあ…?テレビ番組『ズバリ云うわよ!」に出演している占星術師の細木数子、この人は、安岡先生が晩年アルツハイマーになった後再婚して、先生の面倒を見、死に水を取った人ですが、面白いねえこの人の過去世は!? 安岡先生が閔子騫という名で出た時、閔子騫に辛く当った継母ですよ、細木数子は。(継母のことは先進第十一267の解説をご覧下さい)

今世晩年の安岡先生と再婚して身の回りのお世話をしたってのは、この時のカルマの刈り取りたっだのかねえ?細木さんは。不思議だねえ。ああ、細木数子自身はログ450を打つ縁覚です。本章は子夏と云い安岡正篤と云い、どうでもいい過去世の話しになってしまいました。こういう話しについて来れない人も居ると思うので、次章から又普段のペースに戻しましょう。
 

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