子路第十三 318

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原文〕
子曰、其身正、不令而行、其身不正、雖令不從。

〔読み下し〕
()(のたま)わく、()()(ただ)しければ、(れい)せずして(おこな)われ、()()(ただ)しからざれば、(れい)すと(いえど)(したが)わず。

〔通釈〕
孔子云う、「上に立つ者が、日頃正しい行ないをやっていれば、いちいち命令などしなくとも部下は率先して行動するようになる。逆に、上に立つ者がデタラメをやっていれば、いかに厳しく部下に命令した所で、誰もついて来ない」と。

〔解説〕
上下の身分が截然(せつぜん)としていた封建時代に於いてさえ、肩書だけでは通用しない!と孔子は云っておりますから、民主主義の現代に於いては尚更でしょう。つまり、
リーダーの第一条件は人望!人望がなかったらリーダー失格!!ということですね。

〔意訳〕
孔子(こうし)(さま)がおっしゃった、「リーダーが()いお()(ほん)(しめ)せば、(だま)っていても部下(ぶか)はついて()る。反対(はんたい)に、リーダーがデタラメばかりやっているのに、ああしろ!こうしろ!と
いったって、部下(ぶか)(だれ)もついて()ない」と。

〔親御さんへ〕
本章の後に顔淵第十二307章後段の文言を持って来ると、一層意味が鮮明になるでしょう。曰く、「其の身正しければ、令せずして行なわれ、其の身正しからざれば、令すと雖も従わず。君子の風は徳なり、小人の徳は草なり。草、之に風を上(くわ)うれば、必ず伏す」と。
 

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