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原文
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作成日 2005年(平成17年)7月から9月 |
疾、君視之、東首、加朝服、拖紳。
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〔 読み下し 〕 |
疾めるとき、君之を視れば、東首して、朝服を加え、紳を拖く。
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〔 通釈 〕 |
病気になり、主君が見舞いに来られる時は、東枕に寝て、夜具の上に礼服かけ、大帯をその上に置いた。
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〔 解説 〕 |
東枕にする理由は、主君が南面して病人を見舞えるようにする為だったようです。病人の右側、つまり北側に坐る事になりますから、顔は当然南向きになる。他に、東から昇る太陽の陽の気を受け易くする為、という説もあります。
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〔 子供論語 意訳 〕 |
孔子様が病気になり、殿様が直々に見舞いに来られる時は、頭が東向きになるように床を直し、ふとんの上に礼服をかけ、その上に帯をおいてお迎えした。
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〔 親御さんへ 〕 |
人が死ぬと「北枕」にして寝かせますが、どんな由来からそうするのか、分かりますか?お釈迦様が亡くなった時、たまたま「頭北面西(ずほくめんさい)」・頭が北、顔が西を向いていたことからそうするようになっただけのこと。それ以外の意味はありません。
もっとすごい所では、「頭北面西(ずほくめんさい)右脇臥(うきょうが)」と云って、右脇を下にして寝かせることもある。(背中に当て物をして)これなんかも、釈迦入滅の時の姿勢を模しただけで、他に何の意味もありません。本当はどっち向きでもいいんです、東枕でも北枕でも西枕でも南枕でも。
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