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原文
〕 作成日 2003年(平成15年)11月から12月 |
子曰、以約失之者鮮矣。
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〔 読み下し 〕 |
子曰わく、約を以て之を失う者は、鮮し。
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〔 通釈 〕 |
孔子云う「何ごともやり過ぎないように心掛けておれば、失敗することは滅多にないものだ」と。
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〔 解説 〕 |
人は、苦手な分野・不得意な所で失敗することは滅多にありません。苦手な事には手を出しませんし、出したとしても大勝負に出ないからです。むしろ得意な分野で失敗をやらかすものなんですね。自負心からやり過ぎてしまうんです。こういうことは大火傷をしてみないと中々分からないものですが、孔子の人間通には本当に驚かされます。
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〔 子供論語 意訳 〕 |
孔子様がおっしゃった、「調子に乗ってやり過ぎないようにしなさい。好きだから・得意だからといってやり過ぎると、上達する前にケガをする。ケガをしたら練習ができなくなるから、かえって人よりも上達が遅れる。こうなったらつまらないではないか」と。
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〔 親御さんへ 〕 |
勉強が好きで好きで「もう止めなさい!」と云われる迄勉強をしている、なんて子は滅多にいないと思いますが、好きな遊び(野球でもサッカーでもテレビゲームでも)となると、一度「やめろ!」と云った位では中々やめませんね、普通の子は。ついには「いい加減にしないか!」ゴツン!となって、やっとやめることになる訳ですが、まあこれも仕様がないですかね。
聞き分けの良過ぎる子、例の家庭内優等生では、その時は良くても、大人になってから暴発する危険がありますから。適度なストレスはあった方がいいんですよ、大人も子供も。免疫学の世界的権威・安保徹教授も云っているではないですか、「ムリしてもダメ、ラクしてもダメ。ムリはガン、ラクはデブ」と。
「そうか!デブはガンにならないのか!!」とニンマリした人もいるようですが、そうじゃないんですよ。肥満は万病の元じゃないですか。何事もほどほどに!ということなんですね。
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