里仁第四 089

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原文       作成日 2003年(平成15年)11月から12月    
子曰、以約失之者鮮矣。
 
〔 読み下し 〕
()(のたま)わく、(やく)(もっ)(これ)(うしな)(もの)は、(すくな)し。
 
〔 通釈 〕
孔子云う「何ごともやり過ぎないように心掛けておれば、失敗することは滅多にないものだ」と。
 
〔 解説 〕

人は、苦手な分野・不得意な所で失敗することは滅多にありません。苦手な事には手を出しませんし、出したとしても大勝負に出ないからです。むしろ得意な分野で失敗をやらかすものなんですね。自負心からやり過ぎてしまうんです。こういうことは大火傷をしてみないと中々分からないものですが、孔子の人間通には本当に驚かされます。
 

〔 子供論語  意訳 〕
孔子(こうし)(さま)がおっしゃった、「調子(ちょうし)()ってやり()ぎないようにしなさい。()きだから・得意(とくい)だからといってやり()ぎると、上達(じょうたつ)する(まえ)にケガをする。ケガをしたら練習(れんしゅう)ができなくなるから、かえって(ひと)よりも上達(じょうたつ)(おく)れる。こうなったらつまらないではないか」と。
 
〔 親御さんへ 〕

勉強が好きで好きで「もう止めなさい!」と云われる迄勉強をしている、なんて子は滅多にいないと思いますが、好きな遊び(野球でもサッカーでもテレビゲームでも)となると、一度「やめろ!」と云った位では中々やめませんね、普通の子は。ついには「いい加減にしないか!」ゴツン!となって、やっとやめることになる訳ですが、まあこれも仕様がないですかね。

聞き分けの良過ぎる子、例の家庭内優等生では、その時は良くても、大人になってから暴発する危険がありますから。適度なストレスはあった方がいいんですよ、大人も子供も。免疫学の世界的権威・安保徹教授も云っているではないですか、「ムリしてもダメ、ラクしてもダメ。ムリはガン、ラクはデブ」と。

「そうか!デブはガンにならないのか!!」とニンマリした人もいるようですが、そうじゃないんですよ。肥満は万病の元じゃないですか。何事もほどほどに!ということなんですね。
 

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