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原文
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作成日 2003年(平成15年)3月から
4月 |
有子曰、信近於義、言可復也。恭近於禮、遠恥辱也。因不失其親、亦可宗也。
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〔 読み下し 〕 |
有子曰わく、信、義に近ければ、言復むべきなり。恭、礼に近ければ、恥辱に遠ざかる。因ること、其の親を失わざれば、亦宗とすべきなり。
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〔 通釈 〕 |
有子云う、「一旦約束したことが道義(社会正義)に叶っているならば、その通り実行して
良いだろう。うやうやしさがちゃんと礼に叶っていれば、人から馬鹿にされることもないだろう。
婚姻によってできた新しい親類とも、親しく交際できるようになれたら、まずまず合格と云った
ところだね」と。
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〔 解説 〕 |
これを逆説的に云うならば、一旦約束したことであっても、後で道義に反することであると気付いたならば、キッパリと止めなさい。うやうやしいのは結構だが、取って付けたような仕草では人様に馬鹿にされるぞ。結婚して、配偶者の親族ともまともに付き合えないようでは、世間
知らずの変わり者と見られるぞ。となりましょうか。「因ること、其の親を失わざれば、亦宗と
すべきなり」の解釈には、古来様々なものがありますが、因を姻・婚姻による姻戚ととって通釈してみました。
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〔 一言メッセージ 〕 |
『たとえ口約束でも約束は約束、必ず守れ!しかし、後で道義に反するものであることに
気付いたら、キッパリと止めよ!!』
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〔 子供論語 意訳 〕 |
有先生が云った、「約束したことはきちんと実行しなさい。しかし、一旦約束はしたけれど、後でよく考えてみたらいけないことだと気づいたならば、キッパリと止めなさい。
ものごとを、ていねいにやることはいいことだが馬鹿丁寧過ぎて、自分一人だけ遅くなると、チームのメンバーに迷惑をかけるから、早くやれるように練習しなさい。
さて、君達はいとこが何人いるかな?お父さんの兄弟の子供達、お母さんの兄弟の子供達、ぜーんぶ合わせたら何人になるかな?10人かな?20人かな?お父さんの仕事の関係で、北海道にいたり、沖縄にいたり、東京にいたり・・・、中にはニューヨークにいたり、ロンドンにいたり、北京にいたり・・・と、国内のみならず国際色豊だね。いとこと仲良く親しくするってことは、とても為になるし楽しいことなんだよ。日本のことだけでなく外国のことも分かるからね」と。
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〔 親御さんへ 〕 |
親同士が従兄弟関係にある間柄をはとこ(再従兄弟)とか、またいとこ(又従兄弟)と云いますが、
ここまで来ると、地元に居住している人以外は分からなくなってしまいます。英語では従兄弟のことをファーストカズン、又従兄弟のことをセカンドカズン、又又従兄弟のことをサードカズンと云うそうですが、せめて素性のはっきりしているファーストカズン位迄は、きちんと親戚付き合いをしたいものですね。人は、血縁-地縁-人縁-時縁の中で生かされているのですから。
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