パスカルの賭け

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2005-04-09 四月例会にて

内容は「論語に学ぶ会」のホームページ、「八佾第三 052」の「こどもろんご」から
http://rongo.jp/kaisetsu/child052.html


戦後の唯物主義教育を受けて育った世代は、あの世や霊魂の存在など信じられない!という人が多いのではないでしょうか。信仰を持たない家庭で育った方は尚更ではないかと思いますが、「ある筈がない!」などと否定する前に、一度「パスカルの賭け」を利用してみてはいかがでしょうか。

パスカル(1623〜1662 フランスの哲学者・数学者)の名は「考える葦」や天気予報のヘクトパスカルで有名ですが、これ程頭の良かった人が考えても考えてもあの世や霊魂があるのかないのか分からなかった。

そこで一つひらめいた、「ない!としてもしあの世があったら、大変な事になる(地獄の業火で焼かれる)。ある!としてもしあの世がないならば、それはそこで終わり。ある!としてあの世があったら、大正解(天国で永遠の生命を得る)。ない!としてあの世がなくても、それもそこで終わり。ならば私はある!方に賭けるとしよう」というものです。つまり四者択一ですね。これを分かり易く整理してみると、次のようになります。

こういうのをミニマックス原理と云いまして、最悪の事態を想定して最良を採る考え方を云います。
まあ、戦略的発想の一つですね。

@かAの「あの世はない!」を採った場合、最悪は×の地獄行き、最良でもプラスマイナス±0にしかなりませんから、ミニマックス原理からすれば、この考えは採用できません。

BかCの「あの世はある!」を採った場合は、最悪でもプラスマイナス±0、最良は○の天国行きになりますから、ミニマックス原理からすれば、当然この考えを採用することになる訳です。

これ位は覚えておいて損はないでしょう。